5月の暑かった日の日没頃、お風呂前にちょっとお散歩しようと、
2歳の息子の手を引いて近所を少し歩いて家に戻った。
家の前には男の人が立って、家をジッと見てた。
薄暗い中よく見ると、それは15年ほど前に別れた彼氏だった。
一年も付き合わないうちに別れた人で、初めは真面目で温厚そうだったけど、
「俺と仕事どっちが大事なの」みたいなことばかり言うようになって、愛想が尽きて別れた。
別れ話はこじれるかと思ったけど、プライドが高いせいか「俺と別れたいのか。あーそう」
の一言で別れてくれた。それ以降一切連絡も取っていない。
その元彼が目の前にいて、こっちに気が付いたように目を向けてきて、
手には何か金属の短い棒のような物を持ってた。
