もう10数年前だが、祖母が新聞紙に包まれてた重い何かを私に渡して、
「絶対みんなにバレないようにあなたが隠して持ってなさい。
私が死んだらそれを持ってこの家を出なさい。
必ず大事に使いなさい、この家にもう戻ってはいけないよ」と言った。
この時私は高校出て、家事と寝たきりの祖母の介護をしてた。夜の介護も私なので同室。
大学は「馬鹿だから行くな」と親に言われた。
子供の頃から塾に通っていい大学に行った兄に比べれば、私は塾も習い事も行ったことない
馬鹿なので、しょうがないなと思ってた。
兄の習い事での表彰状が家じゅうに貼ってあった。
羨ましかったけど、「お前には引っくり返っても貰えないよ」と
祖母以外のみんなに言われて育ってたので、そうなんだなと思った。
祖母は「○○ちゃん(私)だって賢い子だよ」と言ってくれたが、家の中で病気がちな祖母の発言は弱かった。
家は会社人間の父と、趣味と社交に没頭する母、出来る兄と、奴隷要員の私と、
ガンの手術と再発を繰り返してる祖母の5人暮らしだった。
祖母は冒頭の会話の二年後、最後のガン手術から結局回復しないまま心不全で他界した。
祖母の部屋からは手術前に残した手紙が見つかって、
「数年前○○会社の○○と名乗る男性のつまらない投資詐欺に騙されて、
お父さん(祖父)から相続した貯金をほとんど無くしてしまいました。
恥ずかしくて今まで隠してました。ごめんね」という内容だった。
