数年前の話
兄…長男。地元で一番の国立大学を出て国家公務員になった。ずっと実家暮らし
私…長女。地元を離れて進学し就職して一人暮らし
妹…次女。おとなしくて真面目。絵がうまい。地元短大を卒業してずっと実家暮らし
弟…次男。末っ子。私と同じく地元を離れて進学就職したが近県なため私より頻繁に帰省している。
父…元教師
母…元看護婦
私の現在の住居と実家は飛行機でないと帰省しにくい距離。
なので成人式で帰省したのを最後に5~6年ほど帰っていなかった。
両親とも長男で優秀な兄を溺愛していたから
私のことは放任していてくれたのを「楽でいいや」とずっと思っていた。
あるとき、高校時代の友達の結婚式に合わせて帰省した。
帰る前に母に連絡して
「みんななにも変わったことないー?」
「べつにないよ」
ってやりとりをしたから変わりないんだろうなと思っていた。
帰省してみてビックリ。
妹が半分くらいの細さになっていた。
最後に見たときは160cmで50kg前後だったはずの妹が骨と皮になってる。
しかもやたらテンション高い。
私の腕をつかんで振りまわして
「おねえちゃーんーだー。わー、うーれしーいなー」とか歌う。えんえん歌う。
妹にそんなことされたことないから本当にビックリした。
妹はおとなしくてシャイな子で身内にもボディタッチなんてめったにしない。
それが私の腕を掴んで離さなかったり、妙にべたべた抱きついてきたりする。
その日は週末だったからさいわい弟も来てくれた。
昔からきょうだいの中で唯一話の合うのがこの弟だけだったから
食事が終わってすぐ弟を部屋に呼んで
「妹はどうした。いつからあんになったんだ」と訊いた。
弟が言うには「去年から」だと言う。
理由は不明だそうで、野菜とお刺身のきれはししか食べてるのを見たことがないし
拒食症かもしれないということだった。
弟から両親それぞれに「妹を病院に連れていった方がいいんじゃないか」と
遠まわしに言ったこともあるそうだが
「おおげさ」「うちは何も問題ない」とかわされてしまったそうだった。
