ご近所に住むおばあさんのはなし。
嫁いびりの限りをつくしたおばあさんのところから、
同居した長男嫁も二男嫁も逃げ出していった。
おばあさんは嫁に罵詈雑言を尽くし、手まであげていたのだという。
やがておじいさんがなくなった。
偏屈な性格と毒舌のため親しい友人もなく寂しかったおばあさんは、
捨て犬を拾って静かに暮らしていた。
やがて足腰が弱っていくおばあさんだが、
壮絶な嫁いびりをしたむくいで、誰も引き取り手がない。
もはや一人暮らしはむずかしかろうということで、施設の入所が決まった。
おばあさんの唯一の友であり、血を分けた我が子よりも可愛い犬は、行き場がない。
誰か犬を飼ってくれる人はないかと探すが、もともと近隣との関係も悪くつきあいも少ない。
犬は雑種で老いていて、お世辞にも可愛らしいとは言い難い。
おばあさんは犬を保健所に連れて行き処分してもらおうと決めた。
「無力な婆を許して」
「おまえと一緒にわたしもタヒにたい」
別れが辛くて犬を抱えておばあさんが途方にくれていたところに、
