もうかなり昔の話。
結婚して2年くらいの夏の終わりに、実家の父から電話があった。
母が自動車事故で危篤だからすぐ帰れという知らせだった。
当時の住まいから実家までは電車を乗り継いで
5時間はゆうにかかる距離があったが既に新幹線は終電時間。
私は泣きながら夫と夜の高速を飛ばして帰った。
明け方近くに辿り着いた病院のICUで面会した母は
予想していたようなひどい有様ではなく、
五体も無事で時折意識も戻っていたのだが、内出血が止まらなかった。
が、主治医の突然の閃きにより辛うじて出血が収まり、
光明が差し込んできたのが到着から4時間後くらいだったろうか。
外はすっかり明るくなり、父と夫と交代で仮眠しようかと言っていたその時、
夫の携帯(PHS)が不意に鳴った。
着信番号だけ見て素早く切った夫は
そのまま公衆電話へ走り、折り返し電話をしていたが
帰ってくるなり家に帰ると言い出した。
なんと、夫の勤め先の工場が爆発したというのだ。
