十五年前に結婚した嫁。新婚当初は下手糞でも、
多少は甘く見てたんだ。
家に料理のレシピ本とかが増えてきてた辺りからも、
努力を汲み取って暖かく見守ってた。
多分、ここが人生の分岐点。
でだ。当時の嫁の料理が序盤は一般的な家庭料理メインだったんだが、
だんだんとおかしくなって行った。
こう、何だ。国籍が混ざり始めた。
肉じゃがにヨーグルトが混入してたりした。
どうやら中東辺りの料理のレシピ本を買ったりしてたらしい。
しかも味が異様に濃いんだ。
幾ら注意しても治らず、結局なんだったかな…
確か、麺ツユ風味の糞しょっぱいサワークリームご飯が食卓に出現した辺りで、
元嫁の味覚センスが壊滅的であることに気づいた。
当時は何度も注意しつつ、もっと基本に沿った料理で良いと
言い含めたんだが…だめだった。
結局、当時の俺の安息の地は、外食と、社長の趣味で
やたら調理器具の充実した給湯室だけだった。
(自分で料理する喜びに目覚めた。同僚に料理人志望がいたりしたし。)
まあ、食事の問題さえ除けば、ほかの家事はある程度こなすし、
恥ずかしい話だが、当時の基準で考えれば
美人で豊満だったり、セクシーだったから我慢した。
まあ、そんな訳で結婚から二年目、娘が産まれたんだ。
