交通事故にあった。
見通しの良い田舎道の交差点で、
原因は相手の信号無視。
俺の座る運転席に猛スピードで突っ込んできたのは、
趣味の悪いスーツを着た50代くらいのオッサンだった。
幸い命に別状はなく意識もハッキリしている。
ただパニックになった俺はアコーディオンのようになった
マイカーの中で何をするでもなくただ痙攣を繰り返していた。
オッサン「おいバカ危ねーだろが!ワシの車どうしてくれんじゃ!」
全損した車内でうずくまる俺に罵声を浴びせたオッサンは、
元気に車を降りると誰かに電話し始める。
会話の内容から警察ではなく、
相手は知人か何かのようだ。
ようやく意識が正常に戻り、
車を降りた俺にオッサンが畳み掛ける。
オッサン「てめぇふざけんなよ。とっとと警察呼べ。
大した怪我でもねえくせに」
オッサン「ワシの車なんぼする思うとるんじゃ。
お前の軽バンが5台は買えるんぞ」
オッサン「弁償や。ワシ誰や思うとんねん。
○○会の人間やぞ。おぉ?」
俺は痛みと悔しさで何も言えず、
唯一使える左手で携帯電話を取り出すので精いっぱい。
そんな時、遠くからよく知った声が聞こえた。
しかも集団で。
