顔を上げると、先程降りたはずのお姉さん。座っている僕を見下ろす様な形になっていて、
表情は先程の驚いた顔ではなくて、困ったような、憐憫のような表情。
逆に驚いた顔をしているのは僕のほうです。
お姉さんが、イヤホンを外すようにというジェスチャーをするのでイヤホンを外すと、お姉さんはしゃがみこみ目線を僕に合わせました。
すると一言
「大変な方を選んじゃったね。」
と。
また肩をポンポンと叩いて(今度は頑張れよといった感じ)去っていきました。
ポカーンとする僕。お姉さんは一度振り返りましたが、やっぱり可愛そうな猫や犬でも見るかのような表情。
やがて列車の行き違いは完了し、電車は発車しました。
別に当事の僕は大きな分岐路に立っていた訳でもなく、中高大と一貫教育なモラトリアムの中でほほんと暮らしていたボンクラです。
何を選んでしまったのか、未だに解りません。
お姉さんも、バリバリ働いてます!といったキャリア的な雰囲気すらあり、変人の類とも思えません。
この出来事があってから、生活なり、進路なり恋愛なりで決断をする時に、お姉さんを思い出し、自分の出した結論は
お姉さんの言う「大変な方」なのではないかと、とてもとても不安になるのです。
分割ミスやらageやら、もう、すいませんでした。
●コメント
大変態エ口スじゃんけんぽん
って言ったのを聞き間違っただけだろ
●コメント
そのエ口いお姉さんは過去形で言ったんだろ?
ならエ口いお姉さんは前世の知り合いかなんかで、お前が転生する際に大変な方の人生を選んだって話だろう
それで、何処がポイントか教えてくれ
怖いポイントな
●コメント
美人お姉さん「楽な道を選んじゃったね」
俺「('A`)」
●コメント
おいこらwwww
●コメント
「大変な方」は
家から電車で40分もかかる高校に対してだね。
でも本当はそこじゃなくてお姉さんが僕さんに気が有った
事に僕さんが気が付かずお姉さんが傷ついたという
裏設定があるんじゃないかと思う。
ちらちら見てたら目があってビックリして一度電車を
降りて違うドアからまた乗って意を決して会話しようとした
けど僕さんがハア?てなったから断念。
最後にちらりと見たのは好意的な目で見てくれたか確認
したと分析してみた。
まあ、なんだ。
高校時代は青春真っ只中だけど実際青春だったと思うのは
社会人になってからなんだよね。
■僕
そんなこんなで数年が立ち僕も社会人になっていました。
働き始めると忙しさやストレスのせいか、お姉さんの言葉などすっかり忘れてしまっていました。
毎日のように飲み会に誘われもうウンザリ。その日も帰りは終電です。
ホームのベンチで電車を待っているとき、「はぁ、疲れちゃったなぁ」なんてことをボソッと口に出してしまいました。
それを聞いていたのか隣に座っていた女性が声をかけてきました。
「ね、だから言ったでしょう」「え?」…振り向いても誰もいませんでした…
数年後、僕は親友の連帯保証人になっていたせいで、数億の借金を抱えるハメになっていました。
人生のどん底でした。「もう死のう」そんなことを考えていた時携帯が鳴りました。メールです。
見ると送信者は「私です」となっています。「なんだこれ?」と思い僕はメールを開きました。
題名は「ね、だから言ったでしょう」
本文は「ね、だから言ったでしょう。ね、だから言ったでしょう。ね、だから言ったでしょう。ね、だから言ったでしょう。
ね、だから言ったでしょう。ね、だから言ったでしょう。ね、だから言ったでしょう。ね、だから言ったでしょう」
結局僕は死ぬ勇気も無く現在は普通に生活しています。といっても惨めなものですが…住所不定なので…
空き缶や拾った雑誌を売って小銭を稼いではネットカフェをナイトパックで利用しています。