自分が幼稚園児の頃は今と違って神社や寺の境内駐車場で
周囲の子供たちが何十人も年齢問わず遊んでいた時代だった。
その中には知的障碍児童が少なからずいたけど誰も差別や区別せず仲良く遊んだ。
区画整理事業がまだ無い時代で砂利道の細い道と間口の狭い家屋が軒を連ねて
町内の人のプライベートは筒抜けで身内の様な付き合いしてた時代だった。
遊びの集団の中におでん屋を細々とやっている知的障碍児餅の母子家庭がいた。
A君の母親は「自分の息子と遊んでくれてありがと」と売れ残りのおでんを
神社に持ってくる優しい人間であった。
年が経ち、いつしか最年長は15才のくらいのA君だけになり
小学生連中と以前の様にビー玉とか隠れん坊して楽しい時間を過ごしていたが、
ある日の事、いつものように神社に行こうとしたら
母親が「A君と遊ぶな、今日はどこにも行くな 」と鬼の剣幕で外出を阻止した。
子供の自分は意味が解らなかったが、そのまま数日経たある日。
A君のお店に町内の人達が集まって中を覗いた。
自分も気になって大人の間を掻い潜って薄いガラス越しに見たら
A君母が汚い土間に土下座して大号泣してた。
その前には怒鳴りつける町内の夫婦。
その足で帰宅し母に「A君の母親が泣いとった」と伝えたら
