俺と元彼女は、地元の高校での同級生だった。
俺の地元はけっこうな田舎で、みんな必ず東京の大学に行くんだって
口々に言っていた。
そんなことを言いながら、たいていの奴は地元から離れず、
電車で行ける地方大学行くんだけどね。
でも、多少頭も良くて、父親が公務員していたので
金銭的にも恵まれていた俺は東京へ出ることにした。
残念なことに元彼女は地元に残るので遠距離恋愛となったんだけど、
ありがちなことに次第に疎遠になってしまった。
結局、3年で遠距離恋愛はおわり。
正月に帰省した時、友達にもどろうって言い合って恋人関係は円満解消。
それからさらに6年経って、俺は大学を出ても地元に戻らず、
社会人として東京で働いていた。
彼女もできず、ヒイヒイ言いながら仕事をして、
狭くてさびしいマンションの部屋に戻る毎日。
そんな金曜日の夜に、今週も頑張った自分に
ビールとスルメで個人慰労会していた時、スマホに着信があったんだ。
誰かと思ったら、元彼女からだった。
電話を受けると、間違いなくなつかしい元彼女だった。
「ひさひさ、あたし元彼女。突然、ごめんね。元気してたー?」
確か、そんな感じの軽くて明るい口調だったのを覚えている。
