
私子 私
盗子
大学に「彼氏横取り女」として有名なかわいこちゃん(盗子)がいた。
盗子と授業が一緒になり仲良くなった。
盗子はどろどろとした噂と違い、とても素直で感じのいい子。
ふわふわほんわかしてるんだけど、ちゃんとしっかりしてる礼儀正しい子。
可愛いしモテるから嫉妬で嘘の噂流されてんだな可哀相と思った。
盗子を信用しきってた私子は彼氏を紹介した。
その日から三日と立たずに彼氏に別れを切り出された。
「別れてくれ」としか言わない彼氏に詰め寄り、理由を聞き出したら、
「好きな子ができたから」
今までなかった女の勘が働いて「もしかして盗子?」と恐る恐る聞くと、
彼氏は「盗子は悪くない!盗子を逆恨みするなよ?あの子は繊細なんだ…」
盗子の噂は本当だった。
盗子と何かあった感じなのに、問い詰めても彼氏はそれ以上何も言わなかった。
その日の内に盗子を呼び出して聞き出すと「ごめん、ごめんね」と泣き出した。
「私はそんなつもりなかったの、でも彼氏君が盗子が好きって…
でも私は恋人いるから付き合えないってちゃんと断ったんだよ?」
涙ながらに訴えてくる盗子に引き込まれて何も言えなくなる私子。
「そっか私もごめん、彼氏には私から言っておくから…盗子は悪くないよ」
「ごめんね私子…」
私子が盗子から体ごとそらして盗子と真逆の方を見ていたとき、
鏡とガラスの反射で盗子の顔が見えた。