
数年前、大卒記念に二週間ほど軽自動車で気まぐれな一人旅をしたんだ。
「山陰の小京都」と呼ばれる小さな町にSLを見に行き、
いい気分で夕暮れの山陰の道を、宿泊予定の出雲まで
のんびり車を走らせてるところだった。
とある道の駅で休憩しようと、切り返してバックで駐車しかけていた所に
かなり無理矢理突っ込んできて駐車した車がいた。
左ハンドルの外車なのにシャコタンで、見るからにDQNカーっぽい感じ
なので、関わり合いになりたくなかった私は、次の休憩予定地まで走ることにした。
道の駅を出てしばらく行くと、後ろから猛スピードでさっきの車が追いついて来て、
いくらでも追い抜けるのにビタづけして煽り始めた。
雨も降り出したので、あまり知らない道をスピード出したくなかった私は、
バス停に停めてやり過ごそうとした。
が、相手も後ろに停めて、しかも出て来ない。
出て来たら無視して逃げようと思っていたのだけれど。
結局五分ほどなんとも言えない時間を過ごし、私は再び車を走らせた。
やっぱり後ろの車もそのままついて来て、またビタづけ。
うんざりしてミラーの角度を変え、後ろを気にしないようにしようと思って前を見ると、
道路の先の方に何か大きな物が転がっているのが見えた。
近づいて来てみると、どうやらそれはイノシシの死骸のようだった。