誰もいない時間のようなので独り言をさせてほしい。
俺と嫁は「そろそろ子どもがいる生活にしよう」ってことで
結婚から3年目で子どもをもうけた。
生まれてきた子は嫁には言わなかったが俺希望の女の子だった。
(生まれた時は(も)大変だったがこの辺は割愛する。
俺は本当に娘を可愛がった。
家事は何も手伝わなかったが、娘を3歳までは毎晩風呂に入れた。
3歳の誕生日を迎える頃から「この子は何かある気がする」と嫁が言いだした。
はっきり言って「なに言ってんだ?!」と思い相手にしなかった。
その頃の娘はちょっと用心深いというか、汚れることに微妙な感じで
俺は波乗りを趣味にしてるんだが、車から降りて砂粒が手についただけなのに
涙をポロっと溢すような子だった… 俺は「女の子らしい」ぐらいに思ってた。
他にも今から思い起こせばってことばかりなのだが、当時の俺は嫁の言葉も
娘の同年代の子とは違う何かになにも気づいていなかったんだ。
嫁からの言葉というか訴えにも耳を傾けず、娘が抱えていた病気(熱性けいれん・
喘息)にも「子どもならありがちだろう」と楽観視していた。
これは嫁の実家は医者が多く、嫁は医療従事者ではないがそっち方面の知識もあり
子どもに何かあっても最適な対処をしていたこともあるかもしれない。
実際、医者からも嫁の子どもの具合が悪い時の対応評価は常に高かった。
幼稚園は3年制を選んだのだが、嫁は不安を一シュウしてしまう俺に滅多に何も言わず
常にネットを覗き込むようになったのと、いろんな医療機関や研究所に娘を
連れて行って相談や診察を受けるようになっていた(らしい… 後に打ち明けられた)。
(この頃の嫁の行動や考えが知りたければ後述するが今は控える)
娘が4歳になる頃には、もう嫁の中では「この子には何かある」ってことが疑いから
確信に変わっていたようだが、相も変わらず俺は右から左にしていた。
嫁が何か言ってきても
「おまえの育て方が悪いんじゃない?」
「おまえの気にしすぎ」
「おまえの(ry」
どちらかというと俺は嫁に対して腹を立てていたといってもいい。
「おまえは娘を何かの病気にして楽しいのか」と言った憶えがある…
幼児から小児になる頃には、娘は微妙に周囲とズレた言動や思考をするようになった。
それらについて何度も嫁から「1番困っているのはこの子! 今 この子に必要な
何かをしてやりたいから一緒に病院へ行ってほしい」と言われたが、
「おまえがこの子を洗脳したからおかしくなっているんだ!」と言い放った。
俺は面倒な言い合いや、って以前に“女に何か言われて考えを改める”がダメ・・・
親父が暴君で絶対君主の家庭で育ったため“女は格下”という思考なんだ。
おふくろが何か喋ると親父が「物知らずなくせに」とか「おまえは黙ってろ」って
家庭だったんで、それが当たり前だったんだよ。
婚約前かは忘れたが、嫁がはじめてうちに来た時に親父がいつものように
俺たち子どもの前でおふくろを怒鳴りつけた。
半べそで台所に下がったおふくろを嫁が追いかけて、おふくろの背中を黙ってさすってた。
で、帰りの車の中で嫁が「どうして誰もおかあさんに声をかけてあげないの?」と・・・
「怒られるような言動したおふくろが悪いんだから仕方がない」って答えたら
嫁は「おとうさんは会社経営してて立派だと思うけど“情”がないと思う」と言った。
俺は嫁がなにを言っているのか、正直わからなかった。
娘の話しとズレるから俺の家の話しはこれで終えるが、嫁曰く「時代ズレした家族」で
育ったんで娘のことを嫁に何か言われることが俺には生意気という風に映っていた。
「おまえがこの子を洗脳したから(ry)」発言をした時の嫁の顔を忘れられない・・・
泣きそうなような、悲しげというか、何かをあきらめたような表情だ。
それ以来、あまり嫁と娘について深い話しはしなくなったんだ。
(嫁から何もアクションをしてこなくなったという感じ)
面倒事が嫌いだったんで、嫁がなにも言ってこなくなったのは俺には幸いだった。
娘が5歳の頃には、もう嫁は“子ども視点”で対応をするようになっていた。
家の中には、娘がわかりやすいように絵でいろんな指示が貼られていたし、
名刺サイズの絵カードを作っていた(いわゆるSSTを無意識に嫁はしていた)。
この間、嫁は発達障害に関して猛烈に勉強していた。
識者の勉強会や発達障害児の親のコミュニティに参加を開始していたようだった。
が、俺はそんな嫁の行動を何も知らずだったんだ。ほんと情けないよな。
小学校高学年になると、娘の周囲とズレは相当なものになっていたらしい・・・
らしい・・・というのは俺の中では「ちょっと周囲と違うだけ」と思っていたし、
「周囲と違った考え方ができる方がいい」ぐらいに感じていた。
ところが、娘は“周囲と違う自分”に悩みはじめていた(嫁からの後日説明)。
そんなある日、事件というかちょっとした騒動が起こった。
