
当時はバブルで男はカラースーツ、女はワンレンボディコン当たり前の頃
激務で会社に何日も泊まり込んでたまに自宅に戻っても
数時間寝れればいい感じだった
その日も会社に缶詰めで、気分転換に一服しようと先輩と屋上に行ったら
知らない女が金網を登ろうとしてた
飛び降りジサツしようとしていると気付いて先輩と説得してたんだけど、
正直若干寝ぼけてたのもあって頭の中では
「この女、トレンディドラマに影響受けてんなー」
くらいにしか思ってなかった
ジサツをしようとした理由も痴情のもつれだったからね
余りにも自分は価値のない女だのもうどうなってもいいだの
酔ってる感満載だったし、いい加減イライラきたので
「だったら死ぬの一日延ばしても変わらないよな?」って聞いてみたんだよ
どうせ死ぬなら最後に何か価値のある存在だと知らしめてからでも遅くないだろ
って捲し立ててみた
変な空気を作ったけど、先輩も「それがいい、そうしようよ」と
宥めすかして呆然とする、というか呆れ切ってた女を
なんとか金網から引き剥がして大声で泣き出す女の背中さすってた
当時は部屋片付ける暇が全くなかったからゴミ屋敷に近くて、
誰でもいいから片付けてくれと思ってたので
手帳のメモ書きに住所を書いたやつと鍵と一万円を数枚握り締めさせて
「後は任せたからよろしくな」とだけ言って仕事に戻った