私がまだ小さかった時に体験した実話。
ある夏に近所の神社の縁日でたくさんの屋台が出ており、
そこで『べっ甲飴』の屋台が出ていました。
飴は小さくてまるい物という認識しかなかった私は、
色付きガラスの様なべっ甲飴とむせ返る様な飴の甘い匂いにわくわくしました。
一緒にいた両親は「綺麗ね」とは言うが
「虫歯になってしまう」
「こんな大きいのは食べ切れない」
などの理由で買ってはくれず、べっ甲飴にすっかり魅了された私は、
次の日から毎日一人で屋台を見に行っていた。
数日続いた縁日の最終日になり、その頃には顔馴染みになっていた
べっ甲飴屋のおじさんは最後に棒付きの小さいべっ甲飴を
「(食べ終わったら)歯ぁー磨けよ~」
と言いながらくれ、私は早速どこかで座って食べようと
境内を見渡しながら歩き、他のおじさんにも
「これもやるよ」
と砕けたべっ甲飴が詰まった袋をもらいました。
