
私の家は父が私が出生してすぐに離婚し、
旧姓に戻った母親とその父である祖父・祖母・兄と私で暮らしてきた
旧軍人の祖父と祖母は商売をしていて
母もその手伝いで私と兄を大事に育ててくれた
おかげで私も兄も成長し、
兄が自衛官・私は大学生になっていた2011年
あの東日本大震災に兄が災害出動することになった
出動前に兄が自宅に戻ってきて
祖父・祖母・母と私と食事をすることができた
兄はいつもの調子で冗談を飛ばし、
直接の被害がなかったとは言え沈んでいた私たちを笑わせてくれた
だが深夜になって私と祖父を呼んでこう切り出した
「今回の出動では地震津波被害の他にも原発への救援もある。
だから万が一にも無事に戻っては来れないと思う
どうか自分がいなくなったあとも、家族をお願いします」
と祖父と私に遺書を渡してきた